ら行の作品 [ 1 ] ※1ページ5作品ずつ
ジャンル:中世FT
長さ:短編/連作
紹介文:
シャルロ・ド・ユニヴェール。それはローマにも広く知られた、銀の十字架もにんにくも、陽光すらも恐れはしない“死せども滅びぬ”吸血鬼の名前。「滅ぼせるものなら滅ぼしてみろ」――傲岸不遜に言い放つ彼は、何事にも動じぬメイド、一言多い黒猫と今日も平穏に暮らして……いる?
15世紀ヨーロッパを舞台にした吸血鬼の短編連作集。個性強いキャラクターたちのテンポよしな会話に笑いを絡めて惹き込まれてしまう、そんな作品。“楽しい吸血鬼”をお探しの方は足を運ぶべし。
冒頭文章抜粋: その人物は何やら楽しげな表情で、埃っぽい古書を次々と本棚から引っ張り出したあげく、開いては放り出し、開いては放り出し、していた。 本人にはそれなりの目的があるのだろうが、傍から見ればただ無目的に散らかしているとしか思えない。 現にさっきまで整然としていたはずのその部屋の平穏は失われ、足の踏み場もなくなった哀れで無残な姿がさらに悪化してゆくのみ。 彼女──パルティータ・インフィーネは嘆息をのどの奥に押し留め、銀盆にのせたティーカップをひっくり返さないように注意しながら開いた扉を軽く叩いた。 と、機械仕掛けの人形の如く瞬時に、部屋の主がこちらを向く。 「あぁ、パルティータ。何か用か? 今は見てのとおり少し忙しい」 |
2003.09.10 現在
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La Sonadora〜夢見人たちの物語〜 (不破鸞都著) 作品直リンク HOME
ジャンル:ホラー
長さ:大河/連載中
紹介文:
雷の叫びが木霊する夜、シェプリーは眠りを振り払う悲鳴に部屋を飛び出した。その声は彼のよく知る、師・エンジェルのもの。目に見えぬ、胸騒ぎという焦燥に駆られながら、部屋に飛び込んだ彼は“それ”を見る――そして、物語は幕を上げた……。
1900年代初頭の英国を舞台にした長編ホラー小説。文体・行間から漂う重い雰囲気が、予期せぬ展開と謎の中に読者を引きずり込む。世界観・キャラクター、どちらを味わいたい人にもオススメ。ただし、流血・残虐な描写等が苦手な方は覚悟すべし。
冒頭文章抜粋: ソールズベリーの平原に聳え立つ謎の石柱群、ストーンヘンジ。 産業革命を経て、急激な進展を遂げる世の中にあっても、そこだけはまるで時間の流れというものが停まっているような不思議な光景が広がっている。 シェプリーは師であるエンジェル・フォスターと共に、この謎に包まれた石柱群の調査の為、数日前からこの地に滞在していた。 ストーンヘンジの石柱群がもつ一定の規則性については、既に何人もの学者が調査し、研究をしてきた。しかしながら全てが解明されたわけではない。 どうやって運び、積み上げたのかいまだもって謎のこの巨大な石柱を眺めていると、誰もが何か人智の及ばぬ得体の知れない威圧感を憶えるだろう。感覚の鋭い者であれば、ある種の『波動』と感じるかもしれない。 |
2003.03.20 現在
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ラプソディーの女剣士 (七杜和音著) 作品直リンク HOME
ジャンル:異世界ファンタジー
長さ:長編(原稿用紙270枚)/完結
紹介文:
剣士の名門、「ラプソディー」という村の出身であるシーマは凄腕の女剣士。相棒とのコンビを解消した彼女は、北の国で解消したばかりの相棒のファンに会い、さらに意外な人物と出会うのだが……。
コメディ調の作品でありながら、戦闘シーンも豊富! テンポよく最後まで読める作品。
冒頭文章抜粋: 亜麻色の髪が風に揺れていた。 だからだろうか。 開いた扉を振り返った客たちは、不思議な幻覚を見たような気がした。 春の日だまりの中のような。 風が吹き抜ける草原に立ったような。 「この近くに、魔物がひしめいている廃城があると聞いたのだけど」 |
2002.01.20 現在
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