ま行の作品 [ 1 ] ※1ページ5作品ずつ
ジャンル:和風ファンタジー
長さ:長編(原稿用紙210枚)/完結
紹介文:
雨の降る夜のことであった。雅近は雨をしのぐため、廃屋へと足を運んだ。取り囲む塀は崩れおち、荒れ放題の庭の奥に見える廃屋は、夜盗か物の怪の住処のようであったが、彼がそこで出会ったものは……。人に、あやかしに、それらが集う権力に翻弄される男を描いた平安ファンタジー。読みやすく展開も良く、最後まで一気に読める作品。
冒頭文章抜粋: 男は憮然としていた。 華やかなほど端正な顔立ちをしているために、目にした者は何事かと振り返るだろう。気の多い宮中の女たちなら、恋の予感にときめきながら歌をしたためるかもしれない。 だがその顔も、闇の中では目立たない。その上、降り始めた雨のために表情どころではなくなってしまった。 男の名は雅近と言う。 |
2002.02.20 現在
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ジャンル:現代もの
長さ:中編(原稿用紙90枚)/完結
紹介文:
祥子は、クラスメイトの四条司に頼みたいことがある、と言われた。突然のことだったが、それが祥子にとって「始まり」の合図だったのかもしれない……。特徴とも言える独特の優しく柔らかな文章が織り成す「愛」と「傷」を描いた物語。続編である「夢にせめて」「旅路の果て」と併せて読むと、色々な愛の形、それを抱える人の心を知ることができる。
冒頭文章抜粋: 私は渇いていた。 私は飢えていた。 私が知りうる限り、私は独りだった。 私は、何故、私がそこにあるのかを知らず。私は、何故、世界がここにあるのか知らなかった。 私は独り世界の中にいて、私の周りのあるものは、ただ吹きすさぶ風、風、風ばかり。 |
2002.02.20 現在
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ジャンル:ファンタジー
長さ:中編/完結(シリーズ1作目)
紹介文:
騎士団の若き武人シュタールは、父の故郷たる首都を望む丘で1人の少女と出会う。少女は木の上から、高飛車な物言いで話しかけてきたのだが、少女の正体は――。
全7章のほのぼのとしたFT作品。世界観を感じさせる単語が無理なく文章中に出てくるため、容易に物語に没頭できる。肩の力を抜いて読める小説、そんな話を求める人へ。
冒頭文章抜粋: 緑豊かなライドル国。 国のやや南にある都のライドランも、美しい森に囲まれている。 都の北にある丘はラマンサの林が広がっている。その中でもっとも高い大木に、小気味よく登る小さな人影があった。 丈の長いドレスを着ているようだが、淀むことなく上へ上へと登っていく。 「ふぅむ。まだ見えぬのう」 |
2002.01.20 現在
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ま行の作品 [ 1 ] ※1ページ5作品ずつ